最後に酒を飲んでからもうすぐ2年が経つ
あの日、祝日前の水曜の夜から、勤めていた会社の新年会があった。
窓際おじさん達から酒を勧められまくってハイボールを6、7杯飲んで、
中華屋行っておじさん達のボトルキープをロックで5杯くらい飲んで、
蔵前のヌイで1杯飲んで、門前仲町の友達のところへ合流して、2軒行って、飲んで、
近所の友達の家に行って飲んで、明け方帰るときに近くの公園で寝込んでバッグを盗まれた
周りの友達は家庭ができたり、小さい子供のために貴重な休みを過ごす中で
俺は一人呑んだくれていて、冬の昼間、陽が高くなってもまだ酔っ払っていて、
鍵屋を公園で待つ間に、惨めって言葉の意味を理解したんだ
寝て起きても酔いは覚めずに、二日酔いで動けずに休みは潰れた
気力を振り絞ってクレジットカードを止めて、
その夜は、震える手で会社携帯を無くしたことの始末書を書いていた
実現できるのか、はたまた実現する気なんてさらさらないような与太話を、
酔って友達と話して悦に入るような、どこにでもいるどうしようもない酔っ払いだった
酔いから覚めた現実は、鍵を無くして目の前の家にさえ入る事のできない惨めな独り者の30過ぎだった
酒を飲んでいた時はいい思い出もある。けど、あの鍵屋を待っていた時間に感じた事が何より重い、
こうして一切合切盗まれたのも初めてじゃなかった。生産性の無い週末を繰り返してこの先まだ飲み続け、行くとこまで行くなら惨めな結果しかないんだと気付いた
それが2月だ、それもあったけど、同じ公園をでたらめにジョギングしまくったのも2月だ。
あの1ヶ月は悪いことばかりでもなかったな